デザイナー and フリーウェディングプランナーのKazu です。
(ホームページ:phoncs.com)
PHONCSのフリーペーパー「Kyubi-ya」の記念すべき第1回目の対談は、婚礼業界に関西から新しい風を送り込んでいる、合同会社祝言屋 代表・谷口隼人さん。同じ業界に居るからこそ思う事を、熱く語って頂きました。
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【無理に結婚式をさせるから価値が下がる?】
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kazu:関西でもやっぱり結婚式離れってしてますか?
谷口:してる、してる。
kazu:なんで?なんででしょうね??
谷口:基本、憧れがなくなったという事と、高い割には大したことないっていうイメージになってるんでしょうね。こんだけのお金払ったけど、この程度やったっていう。
そして、結婚式やんな~いって言ってる人たちに無理に結婚式させるから、余計価値が下がってる。
kazu:確かにね~。やりたくない人は、なんでこんな数時間の為にこんなにお金かけるの??って思うものね~。そして、いかに安くあげるかが目標になるから、1・5次会とか、会費制のパーティーをウェディングという様になるんですよね。
谷口:だから、僕は思うんですよね。やりたくないなら、やらんでええんやんって。(笑)
kazu:(笑!)確かに。
谷口:なんでも簡略化して値引き戦争までして無理に結婚式させるのは違うと思うよ。必要ないって言いっている人に、婚礼の価値を下げてまでやらせるものではないかな。
kazu:結婚式って、やらないよりはやった方がいい。儀式だから。
でも、どうしても結婚式をやる意味が分からないって言われたら、やらなくていいんじゃないかなって私も思う。正直、自分だったら、今の時代のイベント化したパーティー風ウェディングは、やらないかな~。「けじめ」という感じがしない。あ~、楽しかったで終わっちゃいそう。結婚10周年記念パーティーなら「楽しいからスタイルなんて何でもいいじゃん♪」で良いんだけど。。。あ、これっておばさんの感覚?!(笑)
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【賢い子を育てるのも大人の使命】
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kazu:どうしたらちゃんとした結婚式が出来ると思います?
谷口:結局は、賢い子をつくらんとダメだと思う。どこかで賢い子をつくって、その賢い子がまた賢い子を育ててと連鎖していかなくてはいけないと思うんですよ。
kazu:なんかわかるな・・・。結局、若い子に本物の良さを見せて行くしかないんだと思うんですよ。
谷口:うんうんうん。
kazu:今の若い子は節約重視だから、なかなか海外にも行かないし、日本の良さも分からない。そして何より遊んでいないと思うの。若い子はお金が無いんだから、大人がちゃんと遊んであげていないと言った方が良いのかな。私たちが若い頃は、親に限らず素敵な大人が、良いも悪いも遊び方を教えてくれたもの。それが育てるという事だと思うんですよ。
そして、本物の婚礼を見せてあげる事。昔ながらの婚礼の良さを知った上で、今流行りのパーティー形式のウェディングを選ぶのは自由ですからね。
谷口:それはありますよね。婚礼を施工する側の人間も、賢い子を育てる事と、ある程度の年齢に達したら第1線を退くという事と、特に専門式場とかは27歳、28歳、29歳くらいの子が偉くならないといかんのかなって思う。
感覚が大切な業界でもあるから、若い子がある程度コントロールできるようになったり、若い子がとにかく突き抜けないと、いつまでも良くならない。
kazu:だからこそ、突き抜けるためにも、若い子の育成、教育が必要なんですよね。教育と言っても、お勉強ではなく、いかに本物を見て、本物を触り、心震わせるか、そういう経験ですよね。
良いものを知らない人に、良いものは作れない。
ん?!そういう意味では私たちもそろそろ引退かな(笑)
谷口:(大笑)
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【お節介のおじちゃん、おばちゃんが必要!】
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kazu:そして今、私たち中での熱いのが、「仲人」。(笑)
谷口:ほ~。
kazu:あれは理に適っている。
谷口:うんうん。
kazu:合コンに行くより、仲人さんが、この人とこの人って絶対合うよ!といって引き合わせた方がうまく行く確率は高いと思う。
実際の仲人さんは、今、男性の話し方講座からやっているそうですよ。(笑) 仲人さんが、草食男子に、女の子と話すには・・というレクチャーから始まるんですって。
谷口:(笑!)良いですね~。節介おじちゃんが、草食男子を教育している!(笑)
kazu:そうそう!でも草食男子といっても、年配の方が多いらしいですよ。現状としては。だから切実、そして、真剣。
HY:その地道な活動が、地域の活性化になっているみたい。そういう活動って、絶対に有名結婚情報雑誌とかには出てこないじゃないですか?どちらかというと町の広報でちょっと出てくる感じ。(笑)
でも、それが本当の婚礼かなって思うんですよ。
kazu:男子も育てないとダメって事ですね。(笑)
HY:その仲人さんのスタンスが、専門式場とかの正社員とかでは無いから、儲けようとか思って無くて本当に温かい。仲人する事がライフワークで、楽しそうなんですよ。やりたくてやっているんですよね、趣味みたいに。(笑)
谷口:なるほどね~。今はなんでもかんでも簡略化されすぎですものね。
kazu:簡略化する事もありだけど、お見合いとか、仲人とか、結納とか、祝言とか、昔に戻す事も大切だと思うんです。でも完全に昔に戻すのは無理なんですよ。その土地の歴史とか文化って、想像をはるかに超えて深いですからね。再現は到底できないんですが、面倒くさいんだけど、昔のシステムを組込む婚礼があっても良いと思う。
谷口:当初、うち(祝言屋)で結婚式をする人は全員に結納させようっていう目標だったんですよ。当初は(笑)
そっからはじまらなあきませんな~、言うて。
kazu:(笑!)流石ですね~。で、その成果は?!
谷口:パワーがあるなら、皆さんにやってもらいたいですね。(笑)
@都内某所 |
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【プロフィール】
谷口隼人(1978~)
合同会社祝言屋代表 ホテル・レストラン・専門式場を経て、2013年4月より大阪で自宅を中心とした昔ながらの結婚式をプロデュース。祝言に特化した結婚式を専門に結婚式の意義、ご両親への感謝に重きを置き古いながらも新しい結婚式の形を提案する。
小礒和子:kazu(1974~)
PHONCS代表。フリーランスのデザイナーとしても活躍。バンクーバー国際空港の看板デザインなど手がけ、結婚を機に帰国。出産・育児を経て復帰。海外のようなウェディングに限らず、神社を守る家に生まれた環境から、神前式、そして祝言を大切に想い、伝統的な婚礼もご提案させて頂きます。
PHONCS代表。フリーランスのデザイナーとしても活躍。バンクーバー国際空港の看板デザインなど手がけ、結婚を機に帰国。出産・育児を経て復帰。海外のようなウェディングに限らず、神社を守る家に生まれた環境から、神前式、そして祝言を大切に想い、伝統的な婚礼もご提案させて頂きます。
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