2016年12月21日水曜日

黒引き袖で懐剣は挿す?挿さない?:九尾屋

PHONCSの九尾屋です。


来年にご予約頂いております祝言、そしてロケーションフォト・前撮り・後撮り、
テレビの影響でしようか、、黒引き袖が人気の様です。

黒引き袖に、角隠し、、、私も、憧れてしまいます。


黒引き袖の着付けは、白無垢や色打掛の着付けと
異なり、本当に着付師の技量が問われます。

そして、白無垢と色打掛と時代背景が異なるので
小物も少し異なります。



衣装合わせ用の仮着付。ちゃんとした着付で無いのでご了承ください。
あえて、懐剣を挿しています。



帯の上に挿す「懐剣(かいけん)」。
その名の通り、ふところがたな。

武家社会の花嫁衣裳であった白無垢や色打掛の際には
必ず懐剣を挿していました。

その意味は、身だしなみの意味だったり、身を守るための意味合いだったり
覚悟を表すものという意味合いだったりいろいろな説はあります。

ですが、黒引き袖は明治以降に式服として定着した
着物ですので、当日の婚礼写真で懐剣を挿している
黒引き袖の花嫁様はまずみられません。

戦後、貸衣装屋さんが出来てくると
今まで、自分達では準備できなかった豪華で
華やかな色打掛が着れるようになり、
黒引き袖の人気が薄れてきました。。。

そして、今になり、黒引き袖の美しさが再認識されるようになり
黒引き袖を着る方が増えてきたのですが、
花嫁衣裳の小物=ハコセコセットと思っている方も多く、
いろいろごっちゃませ状態というのが現実です。


文化的には、黒引き袖に懐剣は挿さない。

ですが、挿したいと思う場合は、文化を知った上で
挿しても良いかな。。。と私、個人的には思います(^^)

なぜなら今は、平成ですから。。。

平成の時代に、黒引き袖がまた人気になり
その時は、懐剣に憧れがあった花嫁様達は
懐剣をさしていましたとさ。。。
「武家社会と明治以降の花嫁文化の融合」

という感じで教科書に出ても良いのかもしれません。笑








そんなことを思いつつ、今日も
祝言のお打合せ。


宗教に縛られない祝言。
一番歴史の古い婚礼文化、祝言。
文化を大切にしながら、お二人に寄り添う
サポートが出来ればと思います。


和装でのロケーションフォト、8月は和装でのロケフォトは
おススメ致しません。
着物を着た状態の暑さで体調を崩しやすくなります。
ですが、冬の凛とした空気の中の和装はとっても映えます。

ぜひぜひ、お気軽にお問い合わせ下さい。


【年末年始のお知らせ】
※1/1・1/2・1/6~1/11お休みをいただきます。
お返事遅くなります事、ご了承ください。










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